悪・人・天・魔 〜トリップ会社〜 オリジナル
□♪ゼロ♪ プロローグ
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〜冥界の門〜
真っ白い空間に、普段からでは想像もつかないメンバーが集まっていた。
(…おかしいよね…。)
ソラグモ:「来たのか、亜久波。」
亜久波:「…ソラグモ…聞きたい事があるのだけれど…?」
ソラグモ:「…このメンバーの事なら、私も知らない。」
若干、イラついた様な口調でソラグモは返した。
あちらでも、同じ様なやりとりが行われている。
セピア:「何で、悪魔達がここにいるのよ!?」
氷華:「僕にも分かりませんよ。」
セピア:「悪魔達と同じ空間に居るなんて嫌っ!!」
そう言って踵を返そうとしたセピアを菜天が止める。
菜天:「ここに呼ばれたのは確かなんだから…もう少し居てみよう?」
マスター:「そうですよ、勝手に帰っては怒られますよ(笑)」
レム「でも、悪魔が嫌いな者にとっては苦痛なんです…。」
レムが暗い表情で呟いた時だった。
その場ににつかわしくない、明るい声が響く。
ライズ「マスターじゃねぇか!?それに他の天使達も勢揃いで!!どうしたんだよ?」
マスター:「やぁ、ライズ。お久しぶりですね。あなた達、悪魔もどうしたのですか?」
ライズ:「それがなぁ〜、サキュバに呼びつけられてよ…。せっかく涼瑞と紅でカードゲームしてたのにさ。俺、勝ってたんだぜ。」
マスター:「私とする時はボロ負けですよね(笑)」
涼瑞:「マスターに勝てるのなんて、ソラグモと氷華しかいないと思うよー?」
紅「…そう思う…。」
悪魔3人が話しに入って来て、怪訝な顔をするセピアとレムの2人。
氷華:(…涼、ライズと遊んでいたのですか…。私も悪魔だったら…紅が羨ましいです。)
ソラグモ:「氷華…、お前天使にあるまじき下心だな。」
クロウ:「顔に出てるぜ(笑)」
駆狼羽:「お前も顔に出やすいだろ。」
ぶっきらぼうにクロウに言い放つ駆狼羽。
クロウ:「誰もお前に言ってねぇーよ!!勝手に話しに入ってくんな!!胸くそ悪りぃ!」
駆狼羽:「真実を言ったまでだろう?」
ソラグモ:「お前ら、その辺りにしておけ。」
ソラグモが仲裁に入る。一時休戦する2人。
相変わらず視線を逸らし、嫌な雰囲気を出しているセピアとレム。それを宥めている菜天。
図星を突かれ、顔を赤くして涼瑞の顔を見れない氷華。
それを不思議そうに見ている涼瑞。
それを暖かく見守る紅。しかし、無表情。
久しぶりの親友の再開で、話に花を咲かせるライズとマスター。
その全体の様子を眺め、亜久波は1人、溜息を吐いた。
(…なんかもう、グダグタだなぁ…。)