悪・人・天・魔 〜トリップ会社〜 オリジナル
□♪サン♪ チカラ
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ドーーン…
微かに何かの破壊音が聞こえ、小さな地揺れがおこった。
氷華:「なんだか今日の天国は騒がしいですね…。」
(今日何かあったかな?)と、机の上の書類から目を離しドアを見つめた。
丁度その時『ドンドンッ』と乱暴にドアが叩かれ、焦ったような声が聞こえた。
「氷華様大変デスッッ!天国ニ悪魔ガッッッ…!!ソレデッ、ソレデッ…」
聞こえた声は小天使のもので、とても動揺している様だった。
氷華は小天使の声を聞きながら、ドアの所まで行き、ドアを開けて小天使を見た。
氷華:「どうしたので…!ボロボロじゃないですか!!」
小天使は見るも無惨な程にボロボロな姿で氷華を見上げて、「もう大丈夫…」と安心した様に落ち着きを取り戻し、また喋り始めた。
小天使:「ソレガ…、マズヒトリ悪魔ガ天国ニ来タンデス。時々アル事デスシ、イツモ私達ノ様ナ小天使ナド見向キモシナイデ、皆気ニシテイナカッタノデス。」
少し震えながら、「デモ…」と続ける。
小天使:「去ッテイクト思ッテイタソノ悪魔ハ、イキナリ私達ヲ攻撃シ始メタノデス。」
耳を澄ますと、遠くからまだ破壊音が聞こえた。
小天使:「気付イタラ何時ノ間ニカ他ニモ悪魔ガ来テイテ、私達ヲ攻撃シテキマシタ。私ハ氷華様ニ助ケヲ求メニ…。」
氷華:「そうですか。私は其処に行きますので貴方は此処に隠れていて下さいね。」
小天使の話を聞いた氷華はそう言うと小天使をその場に残し、破壊音が聞こえる方へ走っていった。