悪・人・天・魔 〜トリップ会社〜 オリジナル

□♪イチ♪ トリップカイシャ
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サキュバ・レクス:「今ここにいる全員でトリップ会社を設立する事を宣言「する」「するよ〜」」

 シーーーン…

 死神達の言葉に誰も反応出来ない。いつでも冷静な判断が下せるはずであろうソラグモでさえ顔が引きつっている。

サキュバ:「我とレクスは司会役だ。」
レクス:「社長はソラちゃんに任せるよ〜。」
サキュバ:「上につくものの中に天使も居ないと喧嘩になるだろうから、ソラの補佐として氷がつけ。」
レクス:「2人共良かったね〜大役だよ★」

 全員の様子などお構い無しに、話を続ける死神2人。

ライズ:「すげーな!流石だな2人共!!」

 能天気なライズにソラグモは心の中で頭を抱えた。

マスター:「まぁとりあえず、質問していいですかね?」

 慣れているのか、そんなライズを笑顔でスルーして2人の死神にマスターは聞いた。

レクス:「いいよ〜。」
マスター:「では、まず何をもってトリップ会社などというモノを創るのです?それは女神の案なのですか?」

 マスターは相変わらず笑顔で言ってはいるが、雰囲気は真剣だ。

サキュバ:「これは、女神悪魔・弥夜様と、女神天使・離天様からの案で、何故創るのなというのは知らない。」
氷華:「何故創るのか分からないのに、その案を許可したのですか!?」

 いくら女神達の方が地位が上でも、行き過ぎた事等ならば死神であれば止める事が出来るはずなのだ。

サキュバ・レクス:「だって、「面白そうだろう?」「面白そうなんだもん〜。」」
クロウ:「あんたら、死神失格だと思うぜ…。」
駆狼羽:「クロウと同意見なのは腹立たしいほど項けないが、オレもそう思うな。」
亜久波:「死神達がこんなのは今に始まった事じゃないでしょ?それより、トリップ会社って何をするの?」

 亜久波が話の修正に入る。

サキュバ:「ああ。人間界から適当に人間を選んで、人間達が作っている空想の物語の中に飛ばす…というのをするのが、活動内容だ。」
菜天:「人間達の作る空想の世界の物語…漫画とか小説とかのことですか?」
レクス:「テレビゲームというのもアリらしいよ〜。でも、基本的に飛ぶ世界は選んだ人間達の方が決めるんだよ〜。」
涼瑞:「どっちにしろ今の人間達がどんな小説とか書いてるのか、私は分からないもんねぇ。」

 涼瑞が少し寂しそうに言う。

氷華:「…涼。」
紅:「…飛ばした人間に何かをさせるの…。」

 紅は涼瑞のために話の転換を図る。

サキュバ:「まぁ、基本的には何かをさせるという事は無い。その物語の終わりまで飛んだ人間が生きていれば良いだけだ。」
レクス:「飛ばした人間は飛ばした者が責任を持ってちゃぁ〜んと、物語の終わりまで見守らなくちゃいけないよ〜。」
セピア:「飛ばすのは私達ですからそれに異論はありません。しかし、この悪魔達に見守る等という事ができるのでしょうか。」

 セピアは嫌悪感をあらわにした声音で言う。
 それを楽しそうに見やって、サキュバが言った。

サキュバ:「見守らなければならないだろうな。時には力を貸してでも、生きてもらわないとな。」
レム:「それはまたどうしてです?」

 レムは怪訝そうに言う。

レクス:「だって〜終わりまで人間達を生かして置けなかった者は、悪魔・天使の権限が剥奪されるんだよ〜。」

 『アハハ〜すごいでしょ〜』とでも言うようにレクスが言った途端……冥界の門に叫び声がこだました。
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