種運命小説【壱】

□暴君ハニー
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俺には訳の判らない自己中万歳俺様野郎な上司が居る。


「苺食べたい」

唐突な上司の一言。
日常茶飯事だ。

「なんだか無性に苺が食べたいよ、シン。僕苺結構好きなんだよね」
「ああそうですか。苺はきっとアンタの事嫌いですよ」
「それはない。それより食べたい舐めたい危険地帯だよ。ショートケーキが付いてる苺が食べたい」
「逆だ逆。ショートケーキに苺が付いてんだろ」
「どうでもいいよ。だから早く買って来て」
「俺は部下だけどアンタのパシリじゃありません」
「僕にとって部下はパシリで下僕で雑魚だよ」
「そういうのって部下の居ない所で言うもんじゃないの!?っていうか雑魚って何!?いくら悪口と言えどオブラートに優しく包めよ!俺が可哀相だよ!」
「うるさい。早く行けエース雑魚」
「呼び名!?エースでも雑魚って付いてるとすげぇテンション下がるし!むしろ破壊力増してるし!」

有無言う間もなくパシリとして放り出される。今世界で最も同情されるべき俺、シン・アスカ。
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