種運命小説【壱】

□リアトリス
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「っ、は…シンく…」
「だらしねぇ顔…アンタ今しゃぶって舐めまくってるモンがそんなにイイんだ?人殺しの売女には御似合いの格好ですよ。毎晩強姦されて悦んでる変態なら尚更」

歯が当たるにも関わらず無理矢理口の中から引き抜いたペニスがヌラヌラとした唾液を纏い熱く勃起していた。若さ故に脈打っているのが見るだけで判る。先程迄こんな物が自分の窒内で暴れ狂って居たのを想像するだけでキラの下肢に熱が籠った。
不意に首筋を掴まれ柔らかい肉に爪が容赦無く食い込んだ。苦しさ紛れに顔を上げると弧の形になぞられたシンの唇が眼に入る。
憎悪、愛慕、灼熱の感情。其の総てが混ざり合い汚れた笑みだ。

「欲しいって言え」

毎晩の様に強制されるのは決まって此の言葉。軽い火傷をした様な皮膚の痛みを首筋が伝え言葉が喉奥から込み上げる。血の気の引いたキラの唇が殆ど痙攣に近い形で動いた。

「欲、し…ぃああん!!」

言い終らない内に大きく開かされた太股間の秘部にペニスが突き立てられる。抜き差しと共に先程の口淫で染み出した濃い白濁が容赦無く中に逆流してくる。シンの肩を掴む華奢な指が其の熱さに一本一本震えた。

「っ、く!は…」
「うっあ…っ、シン君!抜いてッ…妊娠しちゃう!赤ちゃんがっ…!!」

毎晩繰り返される行為に此の様な事を危惧したのは今更だったが、今日のシンは様子が可笑しかった。異様に中に射精したがり実際に其れを行って居る。
キラの言葉など耳に入っていない様に腰を大きくグラインドさせていたが視線が搗ち合うと漸く反応を見せた。滑る様に耳元に唇を寄せて。

「孕めよ」

呼吸が一瞬飲み込まれる。

「シン君…」
「孕め。俺の子供、身籠もれよ。…アンタ、俺の言う事何でも聞くんだろ!?」
「!!ァあっああ!!いやぁーーッ!!」

再度腰を掴まれ何時もより乱暴に奥を貫かれる。同時にペニスと秘部の隙間から絶頂を迎えた証として大量に愛液が吹き出した。
幾分遅れて何回目かも判らない精液が窒内を溢れるくらいに満たす。
ベッドに沈む敵の姿に名の無い感情の塊が這出して来た。切なさで胸が焼けそうでシンは更に苛つく。

「…ッ、畜生…!」

直情的に壁を殴り付けた拳よりもずっと痛む箇所が有る。
其れを解決する術をシンは未だ知らなかった。




END
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