negima!?・lyrical nanoha
□この想い、胸に秘めて
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たった一度だけ。
この唇に触れることを――許して下さい。
『この想い、胸に秘めて』
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放課後、私はフェイトちゃんの家へ遊びに来ていた。
いつものように部屋に2人。私にとっては…幸せの時間。
「それでね……フェイトちゃん?」
突然会話が途切れた。それと同時に私の肩に感じる…温かい重み。
「スゥ…スゥ……。」
首筋にかかるフェイトちゃんの吐息。
――…どうしよう。
顔が熱くなって、鼓動が速くなる。
少し顔を向けると…赤く柔らかそうな唇が目に入る。
――…ダメだよ私!そんなこと考えちゃ!
頭ではわかってるけど、私の身体はいうことを聞いてくれない。
ただその唇に…自分のそれをゆっくりと近づけていった。
――…ごめんね、フェイトちゃん。
私は…そっと重ねた。
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薄目を開け、なのはを見る。
――…睫長いなぁ…。
私が起きていることに気づかず、私にキスし続けているなのは。
そして抵抗せずそれを受け続けている私。
――…私、ずるいや。
なのはの想いを知っていて、前と変わらない態度で接してる。
同じ想いなのに…自分からは何もしない。
――…私じゃ、なのはを幸せにできない。
微かに唇を動かしてみる。