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□A quirk of fate
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袖触れ合うも他生の縁。

<多祥>の縁でも、あるかもしれない。



『A quirk of fate』



「お奈々、倒れたらしいなぁ」

今日も書類と睨めっこの日々。
責任のある立場だからこそ、倒れちゃいけないのに。

「あはは…すみません」
「仕事ばっかやっとるからや。いくらこの業界で有名の超人でもな」
「そんなことないですけど…」

それに三嶋さんの方が有名ですよね。取引先の人と話すと、よく名前が出てくるし。

「てなわけで今夜、予定空けとけ」
「はい?」
「俺への接待、してもらおうか」


***


「あの、三嶋さん?」
「ん?」
「ここって私…場違いじゃありません?」

三嶋さんに連れられて来たお店。それは女の人にお酌をさせたり、お話をしたりする…いわゆる男の人が楽しむ夜のお店。

「大丈夫、お奈々は男前やから」
「…奥さんに言い付けますからね」

それに男前って、褒め言葉じゃないです。むしろあんまり嬉しくありません。

「あらみっしー、今日も来たの〜?」
「おぉ、今日は連れもおるでー」

このお店の店長さん(?)らしい女の人と仲良く話している三嶋さん。ぇ、何、常連客なんですか?


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