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□sweet strawberry
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振り回されるのはいつものこと。
迷惑だって、思っていたのに――…。
『sweet strawberry』
「はぁ…えらいめにあった」
私の対価としてゆかりさんのものになって数日…色々な依頼人が来て、その度に巻き込まれて。
「お疲れさまぁ〜♪」
「お疲れ様です♪」
「うーん…ただいまなのは、フェイト」
今回の対価として手に入れたペンダントを手渡して、向かうのは奥の部屋。そこに待っているのは、私の“所有者”。
「お帰り、奈々ちゃん♪」
「はい、ゆかりさん」
この店の主、自称“魔女”のゆかりさん。
私からすれば、その…初めてを奪った、横暴な人にしかないのだけど。
「とりあえず、こっち来て」
「な、なんでですか…?」
「それ、消えかかってるんだもん」
トントンと、自分の首筋を指差すゆかりさん。
その意味がわかるので、しぶしぶだけどゆかりさんの前へ。
「クスッ…そんなに怯えないで?」
「怯えてないです…ただ、まだあんまり慣れてないんで///」
「慣れてもらわなきゃ困るなぁ、これが日常になるくらいに」
ゆかりさんの唇が首筋を這い、きつく吸い上げられる。思わず声を漏らしそうになったけど、がんばって我慢。
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