* はじめ *

□セブルス・スネイプ初夢物語 2010
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ホグワーツの地下にある一室。
誰もが足を踏み入れたいとは思わない場所。


魔法薬学教授の私室はいつも冷たくて暗い。



だけど、今日は・・・。



薪のはぜる音とその炎に映し出される二つの影。
その影は優しく甘く・・・。







「はじめ・・・。」

「ん?」


読んでいた本を静にテーブルへ置くスネイプ。
その視線の行方は、自分の膝に頭を預けてソファーに身体を投げ出してくつろいでいる一人の女子生徒。




「お前は変わっているな?」

「へ?なにが?」



身を横たえたままスネイプを見上げる。




「いったい我輩の――」

「・・・・?」



スネイプの言葉が理解できずに首を傾げる。
その仕草、表情に思わず頬も緩み――

はじめの額にかかった髪をそっとはらう。



「我輩のどこが良いのかね?」



髪をはらった指はそのままはじめの頬をなぞる。





「私が変なんじゃないよ!教授の良さに気付かない方が変なんだよー。」





擽ったそうに目を細めるが、直ぐに笑みになる。





「歩く姿、目、ウットリするほど素敵な声!
本当はと〜〜っても優しくって純粋で紳士で・・・。」

「・・・。」

「それに!」




ゆっくりと身体を起こし




「この唇も――」




そっとスネイプの唇に手を伸ばす。




「惹きつけられる。」

「・・・。」

「なんか、こう・・・パックってしたくなるっていうか。」




唇をなぞり




「あと、指だって・・・。」




今度は自身の指をスネイプの指へと絡ませる。





「凄くエロっぽい。」




クスクスと笑うはじめにスネイプもフッと笑みをもらす。
が次の瞬間、ニヤリと口端を上げ、はじめをゆっくりとソファーへ押し倒した。




「ふぇ!?」

「なら・・・実際に試してみるかね?」




はじめの顎をスネイプの手が捉える。




「まずは、喰らい付きたいと言っていた唇から・・・。」

「違うよ、パックってしたいって言ったんだよ?」

「同じ事だ・・・。」





唇が触れるまであと、数ミリ―――
















「うわぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ!!!!!」




魔法薬学教授の寝室に響き渡る叫び声。




「な、何なんだ!?」




声の主、スネイプがベットから飛び起きる。

しかも、驚くほどの寝汗が・・・。
それはもう、パンツまでびっしょり。




「なぜ、我輩があんな夢を!?どうしてだ!?」




かなりの動揺。




「と、とりあえず着替えをしなければ・・・。」




ヨロヨロとベットから抜け出すスネイプ。
その時、ベットから枕が落下

すると、その下から見慣れないものが・・・。




『セブルス・スネイプ初夢物語2010 作 はじめよしの(強力な魔力付き♪)』




マグルの学生が使うノートにデカデカと書かれた題名。
ワナワナと震える手でページをめくると――

夢で見た事と同じ内容が書かれている。





「グ、グリフィンドール・・・100点減点!!!!」














はじめ「ちっ!」



グリフィンドールの談話室。



キューリー「どうしたんですか?」

はじめ「魔法が途切れた・・・くっそ!!」

うさぎ「あ、また何かやらかしましたねー(笑)」





おわり





『セブルス・スネイプ初夢物語 2010』







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