UnderT
□苦手なモノ
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苦手なモノ
「うわ…気持ち悪ぃなぁ…」
魔人ブウの中に入ることに成功した悟空とベジータ。
仲間を助けにブウの中を歩きまわっていた。
「皆どこにいんだぁ?おっ,あっちの方とか少し気になんねぇか?」
悟空はベジータに言うと,ふわっと体を浮かしそっちの方向へ飛んでいく。
ベジータもそれを追おうとするが,何者かに足を掴まれ,地面から浮くことが出来ない。
「ん?なんだこれは…」
ピンク色のミミズのような触手が足に巻きついている。
気をためると,軽くそれを吹き飛ばす。
「フンっ…」
再び悟空の行った方向へ顔を向けるが,今度は腰を掴まれる。
「チッ…面倒なやつだ…」
また気をためようとすると,触手は物凄い速さで手や足,首などに巻きつく。
首を絞められ呼吸が出来なくなってくる。
「カ…カカロットォォ!!!!」
叫ぶベジータに振り向き,悟空は急いで戻ってくる。
しかし,触手は奥へと引きずり込みベジータの姿は見えなくなってしまった。
「ベジータァァァァ!!!!!」
焦る悟空はひたすら追うしかなかった。
もう既に姿は見当たらなかった。
「…っ…くそっ…」
気を失っていたベジータが目を覚ます。見ると,ブウの中ではあるが回り一帯が先ほどの歪な形の触手だらけになっていた。
「チッ…俺としたことが…情けないな…こんなものに捕まるとは…」
文句を言いながら,片手に気をためる。
が,またしても触手が襲いかかる。
「ぐぁっ…」
ベジータの体からは力が抜け,気がなくなる。
すると,触手は離れていく。
「ん?こいつら,気に反応するのか?」
この触手の生態的なものはわかったとしても,逃げることは出来ない。
歩いても少しの気が出てしまう。気を消しながら逃げようとするが,失敗だった。
ベジータはその時改めて悟空の瞬間移動がうらやましく思った。
「一瞬で逃げることはさすがに出来んな…」
そう考えていると,さっき掴まれた手足などが変な感覚になってきた。
なぜか心臓の鼓動が速まる。
「くっ…//」
ブウの中に生きるこの触手は,相手の気を見つけることが出来ないと攻撃が不可能なため,表面には相手の気を高めさせる粘膜がある。
太っていた頃のブウの時はあまり凶暴ではなかった触手だが,悪になるにつれて体の中も変化し,より強力な液で相手の気をコントロール不可能にするのだった。
ベジータは急激に高まっていく気に体を熱くさせる。
「はぁ…はぁ…」
胸を抑え,しゃがみ込む。
そこへ触手が反応し始める。
「…ッ…///」
なぜか体が反応してしまう。
触手は,手と足を縛るとベジータの体を宙に浮かせる。
「このくそったれが…//くっ…気のコントロールが…上手くいかん…//」
呼吸を乱し始めるベジータに触手は容赦なく襲いかかる。
上半身の青いアンダースーツを破くと,そこに次々と触手が這っていく。
通る度に,胸の突起に当たりびくっと体を揺らす。
「は…ぁッ…//」
次第に声を洩らすベジータの元へ悟空がやってきた。
「ベジータ!!!やっと見つけたぞ!!!」
走ってくる悟空にも触手が絡みつく。
気が高まっていくが,悟空は暑がるだけだった。
「なんだこれ?うひゃぁ,暑くなってきたぞ…;」
悟空の場合気が高まると体温が上昇するだけだったが,ベジータは異なった。
普段悟空としているせいか体が敏感になっていたのだ。
「ベジ…おめぇ…//」
ベジータの姿を見ると,悟空は顔を真っ赤にした。
触手がいくつも絡み付き,ベジータの体からは液が滴る程濡れていた。
「くっ…カカ…ロット…//見る…なぁ―っ!!//」
目をつぶりながら叫ぶベジータだったが,カカロットは目を離すことが出来なかった。