UnderT
□傷痕
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なぜお前は振り向かないんだ…
俺はお前だけを見てきた…
だが見てくれない…
あいつの方がいいのか…
なぜだ…
教えてくれ…
傷痕
今日ベジータは重力室ではなく,神様の数時間が何日にも感じられるという部屋で猛特訓をしていた。
「ふぅ…。これ位にしておくか。」
ガチャと扉を開けると,丁度ピッコロが通りかかった。
久々にお互い会った。
「よぉ。また特訓してたのか?」
「フンッ…貴様と違ってサイヤ人は戦闘種族だからな。」
汗を拭きながら,冷たくベジータは言い放つ。
「そうか。一応俺も特訓はしてるんだがな…。なんならたまには組み手でもしてみるか?」
挑発的な言葉に弱いベジータは,疲れきった体ではあったが再び時の部屋へ戻り,ピッコロと組み手をすることにした。
―数時間後―
「はぁ…はぁ…やはりお前には敵わんな。」
ピッコロは汗と血の混じった体をどさっと横たえた。
「フンッ…俺に敵う奴はいない。だが…貴様も腕を上げたな。」