云いたかった言葉(完結済)
□云いたかった言葉 3
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待てども待てどもメールは来ない。
やっと来たのは、親からのどうでも良いメールだけ…。
何でメールが来ないの?!
{ 云いたかった言葉 3 }
灯哉と再会してから、もう1週間が経つ。
メールアドレス交換したのに…忘れられてるのかな?
「はぁ〜」
新着の無い携帯を見て思わず溜め息を吐く私に、そこに居た友達、秧(よう)ちゃんが口を開いた。
「アンタ、また溜め息?!幸せ逃げるよι」
「…もういいもん。どぉせ私に幸せなんて残ってないもん」
「何イジケてんのι」
「だって秧ちゃん…メール来ないんだよ!淋しいじゃん!!」
「あ〜ハイハイ、そうですね〜」
「…流さないでよ」
「だって稚音、あたしに何も教えてくれないじゃない。グチるのは事情話してからにしてよね」
「っ……」
そう言われて私は言葉に詰まる。
確かに秧ちゃんは友達だけど…何故か灯哉の事を話すのは乗り気じゃない。
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