未来の星空
□第J話
6ページ/20ページ
兄弟の中でも最も良守が修史の血を濃く受け継いでいて、優しくて世話好きだった。
『(アリサ、溢してる。
服は…大丈夫か)』
「(慣れてるわね)」
『(そう?
まぁ、父さんが世話好きだったし。
俺にも濃く受け継がれてんのかな)』
良守は苦笑いを浮かべた。
烏森を封印して余裕が出て来てから、世話好きの面が出て来たのだが。
乗馬クラブは山の近くにあり、辺りは自然豊かで天候も変わりやすい。
「(アリサはポニーに乗って、餌もあげたりしような)」
「(うん!)」
まだ幼いアリサは馬には乗れない。
『(カメラを持って行ってもいい?)』
「(いいけど、良守も乗るのよ?)」
『(分かってるよ)』
部屋からカメラを持って来る。
(せっかく、馬もいるんだし。
思い出に残せるように写真を撮りたい)
写真を見て思い出が蘇ることもある。