未来の星空

□第I話
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まだ喉の痛みはあり、声も掠れていた。


「(良守、食べれそうなのがあったら食べてね。
無理に食べなくてもいいから。
食べ終わったら薬を飲みなさい)」
「(薬〜?)」
『(…何でジョアンがそんな顔すんだよ。
飲むのは俺なんだけど)』


ジョアンが顔を歪めて嫌そうな顔をするので良守は苦笑いした。


「(うぇ〜、苦いじゃん)」
『(薬だからね)』
「(何で平気なの!!?)」
『(平気ではないけどね。
苦いは苦いけど、それが薬だし)』
「(ジョアンよりいい子ね。
病院ではおとなしいし、泣き叫ばないし。
薬も素直に飲んでくれるわ)」


マリアが可笑しそうに笑いながらジョアンをからかう。


不思議そうに良守は首を傾げる。


「(ジョアンは病院が苦手でね。
まぁ、病院が好きな人はいないだろうが。
嫌がって大暴れするわ、逃げ出そうとして大変なんだよ。
点滴や注射の度に泣き叫ぶからな。
帰る時には互いにぐったりだ)」
『(…大変そう)』


ジョアンのその様子は安易に想像がついた。
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