未来の星空
□第H話
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時音は自室の窓から、ぼんやりと眺めていた。
(…当たり前すぎて気づけなかった。
白尾の言葉、今なら少し分かる気がする)
いつも当たり前のように隣にいた良守。
呆れることもあったけど、良守の優しさと笑顔に明るさにいつも助けられていた。
巻き込まれることもあったけれど、それはいつも自分の為ではなくて誰かの為に動いた結果だった。
『‥‥良守』
心に穴が開いたような、そんな違和感。
(ねぇ、今なにをしてるの?
体調管理がいつも出来てなかったから風邪ひいてない?
そっちは寒くない?
良守‥‥私は逃げたんだ。
良守の気持ちに向き合ってあげなかった。
もし、会ってくれるなら…最初に謝りたい。
もう許してくれないかもしれないけど)
最後に見た良守の表情と告白された時の声が時音の脳裏から離れなかった。