未来の星空
□第C話
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勿体ないと思いながらも口にした。
口の中に甘さが広がり、思わず良守に笑みが溢れた。
「(うまいか?)」
『(うん!)』
まるでこうして見ると小さな子供のようで本当に好きだからニコニコ笑顔になる。
片付けを手伝い、ケーキなどデザートを手にして自宅に帰った。
「(あっ、お帰り。
良守は部屋にいてね。時間になったら呼ぶから)」
「(時間までお楽しみだよ)」
『(分かった。
じゃあ、部屋にいるよ。これは渡しとく)』
良守は持っていたデザートの箱を手渡すと洗面所で手を洗い、部屋に戻った。
部屋に戻っても特にすることがないので暇だった。
慣れないベットに寝転がる。
『‥‥あ』
緩くなっている手の包帯を巻き直す。
(‥‥今は大丈夫だろうけど、しばらくすれば怪しまれるだろうな。方印を見せる訳にはいかないだろうし…。誤魔化すしかないよな。まぁ、これがバレたとしても日本じゃないから大丈夫かもしれないけど‥‥)
方印を見て小さなため息をついた。