未来の星空
□第A話
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せっかくだから頂こうとケーキを食べることにした。
「うまいっ!」
「美味しいね!!」
「うん!」
女子達は友達と分け合いながら3種類のケーキを食べていた。
(墨村‥‥
頑張って来いよ!)
空を見上げ、黒須先生は良守を思う。
学園ではクラスメイトにしか別れを言わなかったはずなのに、既に噂になっていた。
「コンテストで優勝したらしいよ」
「あの中等部の噂の子でしょ?」
「それなら私も知ってるわよ!」
「新情報よ!
フランスに留学するんだって!!」
「「留学!?」」
高等部にまで留学の話は噂になってた。
「時音‥‥このままでいいの?」
『…いいのよ』
「でも、会えなくなっちゃうよ?」
『一生会えない訳じゃないから‥‥』
「まぁ、時音がそう決めたなら…」
時音はあんな振り方をして会える訳がないと思った。
どんな顔をして会えばいいのか、白尾に言われた自分の気持ちも分からなかった。