未来の星空
□第L話
1ページ/15ページ
良守は自室の窓から星空を見つめていた。
ふと時音のことを思い出し、切なくなる。
『振られたくせに…
諦め切れなくてダメだな、俺は‥‥』
曖昧な笑みを浮かべ、俯いた。
(いろんな景色を見る度に時音にも見せたいって思ってしまう。
なぁ、時音…
俺はおまえにとってどんな存在だったんだろう。
俺は‥‥いつまでも弟みたいな存在で“異性”として見られないのかな)
ため息をつき、ベットに寝転がった。
課題も終わったので、部屋でのんびりしている。
(そういや、最近は店と体育以外で身体を動かしてないな。
鈍ってるよな?)
パティシエは体力勝負で力仕事が多いが、良守にはそれでは足りないらしい。
それ以外に登下校は走っているが。
(場所もないし、部屋で修行するしかないんだよな。
あの岩もないからなぁ)
部屋での基本的な修行しか出来てないが、今はそれだけで充分だろう。
基本的なことをしていれば、そんなに問題はない。