未来の星空

□第K話
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墨村家―――…


フランスから届いた荷物。


「何だろう?」
「開けてみようよ」
「そうじゃな」


居間に集まると利守が開けてゆき、修史と繁守も覗き見る。


「わぁ!!
チョコレートだ!」
「そういえば、送るって言ってたね」
「おじいちゃん、食べてもいい?」
「むむ…」
「良兄がわざわざ送ってくれたんだよ?
お父さんも食べようよ」
「そうだね」


繁守が言い返せずに様子に苦笑いする。


「おじいちゃんも食べようよ。
あっ、手紙が入っているよ」


手紙というには短すぎてメモみたいなものだったが。


《約束していたチョコレートを送ります。
試食もさせてもらえて美味しかったから間違いないぞ!
それから、よかったら黒須先生とクラスのみんなにもあげてください。
少しずつ技術も教わりながら、大変だけど楽しい日々だよ。
また会える日を楽しみに今という時間を過ごしてます。
墨村良守》


それを読んで自然と笑顔になる。
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