未来の星空
□第J話
1ページ/20ページ
生活に慣れるまで早朝に起きるのは大変だった。
今はわりと慣れて自然と目が覚めるが、それでも眠い。
店が休みの日も早朝に起き、カメラやスケッチブックを片手に出掛けたりする。
「(良守はもう起きているのか?)」
「(今日は写真みたいね)」
それは夫婦にとって、休みの日の見慣れた姿になっていた。
最初の頃は休みの日は寝てたが、せっかくパリにいるのに勿体ない気がした。
良守は絵を描くことや写真を撮ることが楽しみになっていた。
良守のカメラで友達やホストファミリーで撮ることもある。
『(ただいま〜)』
「(お帰り、良守。
いい写真は撮れた?)」
『(うん)』
「(それはよかったな)」
『(あ、おはようございます)』
「(おはよう)」
『(マリアさん、手伝うよ)』
「(ありがとう)」
良守は休みの日はマリアの手伝いをよくしていた。