未来の星空

□第@話
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良守はコンテストの決勝に進んでいた。


「ほら、あの子よ」
「コンテストの特集してたよね」
「昨日のテレビにも出てたよ!」


パティシエでもない良守が最年少で決勝に勝ち進み、マスコミは“天才パティシエ誕生か!!?”と騒ぎ立てていた。


そのお陰でテレビや雑誌などに良守が載っていた。


「墨村、凄い騒ぎになってるな」
『…みたいだな』
「他人事!!?」
「おいおい、嬉しくないのかよ〜」
『‥‥別に。
まぁ、応援してくれるのは嬉しいけどね。
俺は俺の決めた道を行くだけだし』


決勝に向けて良守はスケッチブックにデザイン画を描いてた。


もちろん緊張はあるものの、優勝を狙っていないので変に肩に力が入っていないのがいいのだろう。


周りが優勝を狙う中で良守は自分が優勝出来る訳ないと最初から“実力調べ”と言っていた。


普通はここまで来たのなら優勝を狙うだろうが、そう思わないのは良守らしいかもしれない。
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