四天夢2

□pretty or strong?
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テニスってハードなスポーツなんだなぁって思う。

素人考えかもしれないけど。



それがよくわかるのは、抱きしめられているとき。腕を組んで歩いているとき。腕枕されているとき。



「謙也の二の腕って凄いよね」

謙也の自室でまったりしているとき、いつも思っていることを口にしてみた。

あぐらをかいてその上に私を抱えている謙也の二の腕を、ペタペタと触る。

「そうか?銀とかの方がええ筋肉しとると思うけど…」

「師範は師範、謙也は謙也。確かに師範も凄いけど、謙也の二の腕も凄い鍛えられとると思うで。うちの弟のひょろっこい腕とは大違いや」

引き合いに出して申し訳ないが、帰宅部でのらりくらりしている弟とは全く違うつくりなのではないのかと思うくらい、二人の差はかなりのものだった。

もちろん、女である私とも。

この腕で、四天宝寺や全国の猛者たちの剛球を打ち返しているのだ。

白石の円卓ショットも、師範の波動球も、千歳の神隠しも。

従兄弟が得意とするカウンター技も。

この腕だけを使って。


「ゴツイばっかで女の子には気持ち悪いやろ」

そう苦笑いして腕をのけようとする謙也の腕を取り、ぎゅっとその腕に抱きついた。

「そんなことない、謙也が頑張ってる証拠やろ?うち謙也の腕、好きやで」

その途端に謙也は真っ赤になってあたふたしだす。

その様子は謙也の逞しい腕と違って、とても可愛らしいものだった。









END
しまった。
謙ちゃんはスピードスターだから足を褒めるべきだった←
今更おそおぉい!!


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