過去の女神と未来の天使〈胎動〉

□第漆話 入学試験
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「迷った……」
「どうしよう……」


芳佳とシンジは試験会場に入ったが迷っていた。他の人間どころか階段やドアが無くただ長い廊下が続いている。


「入口に戻るも大変だ……」
「とりあえず2階に上がれば……!」


やっと一つのドアを見つけた。芳佳は直ぐさまドアを開け放った。
中には椅子とIS、ISスーツがおかれていた。どうやら正解のようだ。


「あなた達は受験者ですか?」
「は、はい」
「でも君は…………」


シンジは男だ。この試験会場にいること自体間違っている。例え付添人だと詐っても怪しまれてしまう。
しかし、試験官はシンジにプリントを渡した。


「ああ、あなたは碇シンジさんですね」
「あ、はい」
「この紙を持って地下アリーナへ行ってください」
「わ、分かりました」







シンジは手渡されたプリントを見ながら地下アリーナへ向かった。
行きとは違ってすんなりと地下アリーナへ到着した。早速扉を開けて中へ入った。
資料を読んでいた女性はシンジに気付き微笑む。


「貴方が碇シンジさんね」
「あ、はい」
「世界で唯一ISを操縦できる男子になりに来たの?」
「い、いえ。そんなつもりじゃ……」
「冗談よ」


ミーナはクスッと笑った。
資料を机に置き、ミーナのIS『フリュスティン』を起動させアリーナの中心に立った。


「貴方の噂はまだ外部には漏洩してないから安心して、それに筋がいいらしいと聞いてるわ」
「?」
「さて、時間も押してるから始めましょうか」
「はい、お願いします」


シンジは荷物を置いてISを起動した。




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