〜短編〜
□雪で遊ぶ
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ある冬の日、三成と幸村は兼続のもとに遊びに来ていた。
三「このあたりまで来ると、雪が積もるのだな」
幸「外真っ白ですね」
兼「そうだな、今年は特に雪が多いらしいからな」
三人は兼続の部屋で火鉢にあたりながら、何をするわけでもなくのんびり過ごしていた。
三「遊びに来たはいいが、特にすることもないな」
兼「こう雪だらけだと遠乗りにも行けんしな」
幸「じゃあせっかくだから、雪で遊びませんか!?」
兼「おぉ、それはいいな!たまには童心に返るのもよかろう!」
幸村の提案によって中庭に出てきた三人。
まだ誰にも踏み荒らされていない新しい雪がふんわりと地面を覆っていた。
三「雪で遊ぶ…とは一体どうやって?」
兼「どうやって、って…そうか、三成が育った地域ではこんなに雪が積もることはほとんどないから珍しいだろう。そうだな、子供たちはソリ遊びをしたり、かまくらを作ったりなんかしているぞ」
三「ふーん…」
幸「雪だるまを作りましょう!一人ずつ作って、みんなで見せ合いっこしませんか?」
目をキラキラさせて、すでに子供のようにはしゃいでいる幸村。
兼「いいだろう、愛と義に溢れた雪だるまを作ってみせるぞ!」
子供に返る、というより地で燃える兼続。
三「………ふーん」
いまいち乗り切れてない三成。
三人のそれぞれの雪遊びが始まった。
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