バクマン。

□彼女は泣いた
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彼女が家にきてしまった

この間掃除とかしたから特に何もしなくてもいいよな

酒は飲んでてもいいよな

飲んでないと落ち着かないし

大体あの状態で来られて何もしなかった俺、すっごい褒めてあげたい



「雄二郎さんのおっきい」

「え?何が?」


「服がっすけど」




うわ、馬鹿だ俺。

何考えてんだ?

焦るな、平常心を保つんだ





「髪ちゃんと拭かないと風邪ひくよ」

「はいはい」




拭く気ないなこいつ。




「こっちに来なさい。」



ドライヤーをとりだして、コンセントにさし用意をする

のろのろといかにも面倒くさそうにやって来
て、僕のまえにストンと腰をおろした



「僕は美容師か」

「雄二郎さんみたいなクルクルな人が美容師だったら、日本も終わりですよね」

「福田くん、喧嘩うってるよね」



にしても…綺麗な銀髪だな。

どうやるんだ?こんなの?

生まれつき?




「雄二郎さん、今えっちぃ事考えてたでしょう」

「いや、全く」



えっちぃことは、ついさっきまで考えてまし


この子根拠なしに言ってるだろ




「…こんなもんでい?」

「なんでもいい」

「ちょっ、せっかくドライヤー使ってあげたのに」


「ゆーじろー、腹減ったよ」

「はいはい、パンしかないよ」

「いいよ」


そいや最近まともなご飯たべてないな

ずっとカップ麺かパンだし

これ、賞味期限切れてるし…

まぁ、過ぎてても気にしない

袋あけてわたそう

福田のもとへ戻ろうと視線を戻すと

彼女は俺の宝を平然とあさっていた




「ばかっ!」

「へっ?」




こんなとこに置いておくべきじゃなかったな
見られた完璧見られた





「DVD入ってた!DVDみよう!」



…見てない?



「これ、何かわかってんの?」

「は?」



とりあげた箱の中身を確認するが、

福田がみたのはほんの数秒

えっちぃものだってわかんなかったか?



「と、とりあえずこれはダメっ!」

「えーなんで」

「なんでって…きょ、教育上よくない」

「あたしもう19だよ?」

「異性でみるもんじゃない」




福田が変だ。

なんか焦ってる





「なんかあったの…?」











彼女は泣いた






(ティ、ティッシュいる?)
(いる)













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