★オリジナル小説★

□ひまわり
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『しゅっぱ〜ι』

中のあんずをかじり、赤くなった舌をベッと出して誠を見上げる。


「ベタベタだな。」
『でもね、凄く美味しかったよ!ありがとう♪』


口紅を塗ったように唇まで赤くなっているが本人は気づいていないようだった。ごみ箱に種と棒を捨て、戻ってくる。


その後も色々と買い込み、今は金魚すくいに夢中だった。

へたくそなまろんを見かねて、誠がすくってやり、小袋に入った3匹の金魚を手首からぶら下げて満足そうに歩いている。

『キヨちゃんにお土産です♪』

「…コレ…キヨハルが食うのか?」

『キヨちゃん金魚好きなんだよ』

「……そ、そうか」


その様子を想像し、なんとなく眉を寄せる。


『…Σあっ…』

どうした?と立ち止まったまろんを振り返る。


『誠ちゃん…雲が売ってるよ…!』


「…あぁ…それか」

『雲じゃないの?』

「どうだろうな…」

欲しい、と言う前にもう誠が買ってまろんに差し出していた。


「これ以上は飯が食えなくなってキヨ猫に怒られるからな?」

『…うん…//』
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