年下彼氏の恋物語

□第四話
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久々に誰にも起こされず自然と目が覚めた朝



まだ6時過ぎ



外は、まだ薄暗くて



朝か夜か分からない



何か俺の心の中を見てる気分になる



諦めたくても断ち切れなくて



好きだと思いながらも諦めてる俺




どっち付かずの気持ち



矛盾だらけ‥



薄暗い部屋の窓から外を見てれば



だんだんと朝日が昇り明るくなってくる



御来光までは行かなくても神聖な気持ちになるのは確か



望サンは結婚してたんだ



その言葉が胸を軋ませ


苦しめる



一生愛すると誓った相手がいたんだ



そして、その愛する人の子供まで生んだ




何かそれが決定打みたい



子供がいる‥



避けられない事実



知りたくなかった真実



今の俺には考える力が無くて


ただ、立ちつくすだけ



望サン


望サンは、どうして年上なの?



何で俺は18才なんだ?



愛のない行為をし続けた俺への罰?



神様



お願いだから俺を許して



こんなに切ないんだ



こんなに涙が出るんだ



こんなに胸が痛いんだ



こんなに‥



こんなに‥



望サンが好きなんだ




朝日がぼやけて見える



さっきまでの景色とは違う



希望に満ち溢れた朝日が照らす街並は


少しづつ活気が出てきてる


マラソンする人


犬の散歩する人


スーツを着て会社に向う人



全ての人が幸せから成り立ってるみたく見える



まるで自分だけが不幸の上に立ってるみたいだ




今日の学校行きたくない



バイトも行きたくない




望サンの顔



見たいけど見たくない




朝日をずっと眺めながら


ベッドに佇んでた







どうしても動く気力が出ない



ほんの数日前に戻れば良いだけの事



でもそれは、ほんの数日の間に望サンが俺の心を占領した事を物語る




こんなに望サンで一杯の心



それを振り払えない自分



どうしたらいい?



どうしたら楽になれる?



どうしたら望サンを嫌いになれる?



誰か教えて




望サン



‥助けて





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