年上彼氏との恋物語【完結】

□第七話
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あれから晃サンに抱き締められながら眠りについた



もしかして‥なんて不安に思っていたら「告った日に襲う程 俺は盛ってねぇよ」って意地悪な顔で、でも穏やかな声で言った






それから数時間後



衣都が先に目覚めた


晃の匂いに包まれて幸せの時間を過ごしていたが、ある事に気付いた



私 抜け出したままだ!


そっと晃の腕から出て
携帯を見てみる


着信あり


モナかな?と思い履歴を見て愕然とした



着信履歴15件

全て家からだった


全身に嫌な汗が吹き出してきた



もしかしてバレた!?


携帯を持つ手が震えているのが分かる



どうしよう

このまま無視しても解決しない



家に連絡する?

何て言うの



パタン

晃が眠っているのを確認して部屋を出た




震える手でボタンを押す


ピッ

LuLuLuLuLuLu

心臓が爆発しそうな早さで打ち付ける


カチャ
【はい紅井ですが】


ドキ


「あ、お母さん。私だけど‥」


そう言った瞬間、母の大きな声が聞こえた



【衣都!?あなた何処に居るの!!】



「今 友達と遊んでたから電話分からなかったの」



【友達?? 友達って誰!? その友達と何処に居るの!?】



母の声は怒りに溢れている


「今ファミレスに居るよ!

どうしたの?」



【どうしたのじゃないでしょ!!いつまでも起きて来ないから部屋まで行ったらいないし! 何をやってるの】



「お母さんこそ何言ってるの?
私ちゃんと『行って来ます』って言って玄関から出たよ」



何とか切り抜けられるか?て思った



【嘘言いなさい!聞いてないわよ!! 話は家に帰ってきてからよ! お父さんも待ってるから早く来なさい】



お父さん居るんだ‥


【衣都! 聞いてるの!? 早く帰ってきなさい!いいわね】


そう言って電話が切れた



半年前の弥生の件を思い出させる程の母の声

これからどうしよう‥





暫らく茫然と立ち尽くした



「こんな所で何やってんだ?」


その声に振り向いた



「ん?どうした?台所に何か用か?」





「ちょっと喉が乾いちゃって」



晃サンは、私が家を抜け出し店に来ている事を知らない


そして、私の本当の年齢も




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