年上彼氏との恋物語【完結】
□第二話
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昨日、あれからモナは私達の元へ来たけど、1時間もしない内に店を出て行った。
そう。私の知らないアノ男の人と‥
あまりの眩しさに目を覚ました。
カーテンの隙間から白い光が差し込み、重い体を起こしカーテンを開ける
朝と言うには遅く、外を行き交う人達は、今 目を覚ましたばかりの自分とは動きが違ってシャキシャキして見える
「だるっ‥」
少し飲みすぎたかな?と思いながら 昨日の事を思い出す。
モナが店を出てから晃サンの態度がイライラしてるように感じた事。。そんな晃サンを見て仁や他の従業員達が怯えてた事。
あの店に出入りするようになって1年と少し。
晃サンが あんな風になるのは初めて見た。
元々、口調は悪いが、仕事中どんな酔っ払いに酷く絡まれても怒る事もなければイラつく事もナイ。
なのに昨日の晃サンは確実にイラついていた。
なんとなく晃サンの普段を、人間的な所を見たようで少し距離が縮まったように感じる反面
あんな雰囲気は味わいたくないと言う否定的な気持ちもある
「ハァ」
自分でも何故ため息が出るのか不思議だ
これ以上考えても答えは出ないと思い、窓辺から離れ自分の部屋を出た
衣都の部屋は2階にある。階段を下り、1階のリビングに入ろうかと扉に手を掛けた瞬間 自分の名を呼ぶ声に反応し そちらを見た
「衣都! もぅお昼よ!休みだからって、だらだら寝てちゃダメでしょ‥ハァ」
「お母さん。。ごめんなさい。昨日だいぶ手間取って寝るのが朝方になっちゃったから」
心の中では、どうして自分は平気で嘘をついているのか‥罪悪感に駆られていた
「そうなの?勉強だったら仕方ないわね!手間取ったってどの教科?何だったら家庭教師を頼むわよ!
ほら覚えてる?衣都が小学5年の頃 近所に坂田奈々ちゃんて居たでしょ?‥あの子、今 第一高校の先生なんですって!
幼なじみなんだから頼めば何とか出来るわよ」
また始まった‥と、気付かれない様にため息をついた。
衣都の母は近所の、衣都と少しでも関わりがあった人物を必ず引き合いに出す。衣都に良い大学に進学して欲しい一心での事。
衣都も母が悪気があって言ってる訳ではナイと知っていても、顔を合わせるたびに言われるのでは窮屈で仕方ない。