雫
□に
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ピピピピピピ………♪
静かな空間に響く目覚ましの電子音。
――モゾッ――
「………ん……」
布団の中でモゾモゾと動き目覚ましに手を伸ばす男が1人。
岩崎 蓮 26才
独身
カチリと手慣れた様子で目覚ましを止める
「ンン……あれ?何で目覚ましかけてんだ?」
今日は有休を取っていて、疲れの溜まった身体を休めるべく“まったり”する予定だったのに。
「……」
普段よりは遅い時間に目覚ましがセットしてあるって事は何らかの意図があったハズだ。
(何かあったか?)
寝起きの頭をフル活動させてみても何も浮かんでこない。
(……やっぱ勘違いか)
疲れてるんだな…
自分の中で完結し、もう一度
布団に潜り込む。
(布団最っ高〜!寝れるって幸せだよな)
突然、込み上げた欠伸を止めることもせずに吐き出し
欠伸がもたらせた目尻の涙を一拭い。
「お休み」
小さく呟き目蓋を閉じた。
、