年上彼氏との恋物語【完結】

□第四話
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あれからテーブルに付いても、客と話してても衣都が気になり、何度もカウンターをみてしまう



「ねぇ晃〜!さっきからカウンターの方ばっかり見てるけど何かあるの?」


さっきから何度同じ台詞を聞いただろう


そのたびに「仁がグラス割らねぇか心配だ」とか「仁が ちゃんとカクテル作れるか心配だ」と言っていた


仁には悪いが、カウンターに仁がいて良かった。



週末に来る客のほとんどがナンパ待ちか、ここの従業員が目当てだ



平日も従業員目当ての奴も居るが、ここまで図々しくナイ。


特に土曜日の客は図太い



明日は店が休みだから従業員の全部が休み


と、なると店が終わってから明後日の夕方まで各自フリーだ



そこを狙って「飲みに行こう」だの「遊びに行こう」とアノ手コノ手で誘ってくる



はっきり言って衣都に こんな女達、衣都にとっては同性の醜態を見せたくない



欲をギラつかせてる姿は何とも不気味だ



かと言って衣都にとって異性である野郎共も近づかせたくない



あいつらも、今 目の前に居る女達と同じだから




俺は一体何を考えているんだろう‥



ココで働いてる限り、客を喜ばせ金を沢山落とさせるのが俺達の仕事だ



それなのに客である衣都に「帰れ」なんて‥



そんなのが店長にバレた日には説教+罰金モノだ



そんなヤバい橋を渡ってまで衣都を守る理由って何だ?


妹みたく感じてる?

衣都が純粋だから?

年下だからか?


自分より年下の客なんて他にも沢山いるし、純粋だな。と感じる客もいる。ましてや妹にするなら こんな感じが良いと思う客だって



他に該当しそうな理由を探しても、衣都以外に当てはまる奴がいる



でも衣都は、衣都だけは それだけの理由じゃナイような気がする



かと言って衣都を見て、たまに触れても何とも思わない。と言うかドキドキ?しない




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