年下彼氏の恋物語

□第十四話
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夜、一平達と贔屓にしてる居酒屋に一人向かった




この通りの何処かに望サンが居る



そう思うと、この通りの光景が愛おしく見えた



望サンが見ている光景を


今、俺も見てるんだ。と思うと


胸がキュ〜っとなる!




数時間前に逢った筈なのに逢いたくなる



逢いたいなぁ



通りを歩く女が全部、望サンだったら良いのに☆



そんな馬鹿な考えをしながらも辺りを伺う




こんな時ドラマだったら偶然に逢えるのにな…




そんな時、声が掛かった



「あの〜」



俺? 声の方を見れば



知らない女二人



「なに?」



「あの‥」



目の前の女が何だかモジモジしてる




いつか何処かで見たシチュエーション



「‥なに?」



思わず眉間に力が入る



するとモジモジしてる女の隣の奴が口を開いた



「あのさ…この辺にM'Xって店があるって聞いたんだけど知りませんか?」




M'X?



あぁ‥確か聞いたことがある



凄く格好良い男が働いてるって



見たかったけど、その人は暫らく前に辞めたんだっけね



「あぁ‥それならこの道を真直ぐ行くとコンビニがあるから。それを越えて少し行くと左側のビルにある」



逆ナンじゃない事でホッとし、指差しながら説明してやる




「あ…ありがとうございました」



モジモジしてるモジ子が礼を言いながら頭を下げた




それで去って行くかと思いきや隣の女が、また口を開いた



「もしかしてM'Xで働いてる人ですか?」



は!? 何で?



「いや…違うけど」



「超格好良いから、そうかと思っちゃった☆」



うわっ…何気に嫌いなタイプ



「んじゃ、行くから」



その一言を告げ足早にその場を去った





「今度逢ったら一緒に飲みに行こうねぇ〜!!」




後ろから声がするけどシカト!



俺は望サン以外の女とは一緒に行動しないの!!




少しイライラしながら歩けば目的の店の前



さぁ、飲みますか!!






――




時間が経つ毎に一平や周りの奴等が酔い出す




妙なテンションになる奴



ベタベタと触ってくる奴



絡みだす奴



そして隣に座る一平は…




寝てるし




一平!!と何度声を掛けても



一向に起きる兆しなし




おいおい…どうすんだ?




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