年下彼氏の恋物語

□第十二話
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望サンの態度が全然変わらないまま日は過ぎていく





もうじき俺の誕生日



今日は水曜でバイト休み



それに!!



望サンとデート☆☆



学校が終わったら迎えに来てくれるって言うから



今日は朝からテンション上がりまくりなんだ



「響‥嬉しいのは分かったから頼むからキモイ顔は見せんな



目の前に座る一平が頬杖をつき半眼で俺を見る




「Σ!?
そ、そんな顔してないよ」



焦って言う俺に対して一平は呆れた感じ



「朝からテンション高いし顔は緩みっぱなしで

周りの奴等が不思議そうな顔してたぞ」



「マジで??」



「ハァ…

そんな響なんか見たことナイ奴等は返って恐かったんじゃね?」








ま、そうだろうけど…



どちらかと言ったら仏頂面しか見せてない俺が


ニヤニヤと一日中してたら恐いよね



「…以後、気をつけます」



軽く頭を下げた



「プッ
何だそれ?」



吹き出した一平




「何時に迎えに来んの?」



「終わったら連絡する」




「そっか!! 俺、初めて望サン見るなぁv」



「は!? 一平、望サンと逢うつもり?」



「当たり前」



さも当たり前のような顔で頷いた



「やだ!」



「何で?」



「…一平が望サンに惚れちゃうかも知れないし


それに、望サンも一平に惚れちゃうかも知れないもん」



だって女の人って王子様みたいな男の方を好むんでしょ?



爽やかな笑顔


優しくて格好良い顔


頼りがいがあって


頼もしい男




それに対し俺は魔王系



切れ長で


ちょっと視線が合えば喧嘩売ってんのか!?って絡まれ



笑っても何かを企んでるような顔って言われる



取り敢えずモテるけど



それは上辺だけの


冷静

クール

無口

喧嘩が強い


コレを判断基準にしてる




でも実際の俺は


すぐにパニくるし


感情的だし


ヘタレ




外見と正反対の俺で


ついでに年下




そこは一平も同じラインにいるけど


一平は頼りになる男




そしたら望サンだって俺より一平を選んでも仕方なくなる



だから逢わせたくない




悶々と考えてる俺



「響、マジで言ってんの?

俺には愛しくて仕方ない水緒がいんの!


ま、望サンが俺に惚れるのは分かるけど☆」




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