頂き物
□両想い
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すれ違いに気付けないまま…。
†両想い†
「それでさそれでさっ」
「…」
今日も今日とて、福士さんからの電話の相手をしている。
これは、内緒のことなんだが…
俺は実は、福士さんが好きだ。
福士さんが電話をしてくれる度に、何て言うか…
熱くなる…と言うか…。
「えーっとね」
「福士さん」
「な…何…?」
途中で止められて、戸惑ったのだろう。
福士さんは、不安そうに尋ねてきた。
「いや…何も…」
「そっか、ビックリしちゃったよ」
明るく言うと、続きを話し始める。
そんなとこも可愛くて、どうしようもない…。
...
次の日…。
たまたま壁打ちをしている福士さんを発見した。
空振りをして、ボールを探しながらキョロキョロする福士さんを見て、可愛いなぁと思わず笑ってしまう。
たまには、こちらから話しかけてみようと、福士さんの方に向かった。
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