ヨロズ小説置き場
□★癒えない心(TOE)
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これは運命…
出会えた奇跡は
偶然の幻じゃない…
あの日…君が天体観察所に来た日、正反対に位置している世界からやってきたと言う君に僕はこのことを論文にまとめれば大学に戻れる!…利用しよう。
…こんなことなるとは思ってもいなかった。
僕は君に…メルディに他のやつとは違う感情を抱いたんだ……昔、ファラとかに抱いたのと同じ…でも今はファラにそんな感情は持ってない。
いや、持っていたけど押し込めているのかもしれない…ファラにはずっとリッドがそばに居るじゃないか。
ラシュランの悲劇の後僕の家族は引越した。
いつも三人一緒だったあの時…でもあいつらは僕が居ない間も一緒に居たんだ。
元から二人の足を引っ張り続けていた自分…遊ぶにしても村を出てモンスターに出会しても腰が抜けて何も出来なくて…ファラは僕に付き添いながらも蒲ってくれて、全体に攻防して守っているリッド…
僕は悔しいかったんだ。
何も出来ない自分が…なら皆に出来ないことをすればいい…僕が出した答えだった。
…でもどんなに学問が出来ても肝心な時に大切な人を守れない自分が居た…
何度も何度もその場に間に合わない自分がいた…。
これじゃ昔と変わらないじゃないかっ!
変わったのは…泣き虫がなくなったぐらいで…
『キール…?』
気付けば視覚全快に海に散りばめられた粒子みたいな瞳がパチパチと瞬きを…じゃなくてっ;;
「め、メルディ…///」
メルディは目をパチパチさせながら僕のことを見つめてる…綺麗な瞳だよな…じゃなくて!!!(泣)
か、顔が近いいいいいい〜〜〜///
『キール〜?どうしたか?顔がレッドソディみたいに赤いよぉ…?』
あぁ…僕はゆでダコみたいに赤いんだろうなぁ…じゃなくて!!;;;
『ち、近いって言って……!!?!///』
―――ズドン!!
キールは逃げるように腰を退いたら椅子から落ちてしまった。
『キールぅー!?ダイジョブか??』
メルディが尻餅をついた僕を起こしてくれた。
「…べ、別にどうってことじゃないさ///…で、僕に何か用があったんじゃないのか?」
平常心を取り戻しつつ本題に入った。
『んとな、キールに頼まれてたセレスティアの文献見つけたから持って来たんダヨー。』
少しならず遅れたがここはセレスティア。
僕らが住んでる世界は今は空の方にあるインフェリアなんだか…ネレイドとの闘いも終って…僕らが因果の鎖を断ち切ったのもあって別の星になっている。