無双
□仕事終わり
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「あ、あれ?図星ですか?」
返事はなく、代わりに右手で口元を隠すような動作が見られる。
ゆっくりと歩み寄り、下から覗きこむように見てみると、思った通りの赤くなった顔が目に映る。
「図星…ですか」
「なっ…//そ、そうでは」
とは言ってても、言葉と裏腹に体は本当のことを言う。
心配をしてるのはそうだが、照れて本当のことを言えなかった。
「あっ、幸村様ってば照れてる〜」
「とっ、とにかく!私がお館様に報告するから、そなたはもう休んでいいぞ!!」
「えぇ〜。アタシの仕事ですし、幸村様がやることないですよ」
「部下の仕事は私の仕事だ!」
「ん〜。わかりました!だったらこれは幸村様に任せます」
今日のくのいちは引きが早かったので、幸村は不思議に思いながらも「寝とくのだぞ」っと言ってお館様の所に向かう。
気配が遠くなるのを確認したら、くのいちはクルッと向いて幸村の寝床を見てニッと笑った。
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