無双
□新年
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今日は大晦日。
呉の武将達は宴を開き、賑やかな声が外まで聞こえていた。
歌って踊って、飲んでは食って、中には互いに競う者までいた。
尚香もその一人。
彼女は賑やかな事は大好きで、この宴だって提案したのは彼女だ。
酒を飲み、騒いだせいか体が熱く感じた彼女は、スッと立ち上がって外に涼みに行く。
外に出てみると、最初に映ったのは白い景色。
今は雪は降ってないが、積もっているだけあって結構寒かった。
「さむ…」
寒いのを感じた尚香は中には戻らず、そのままそこに座りこんだ。
背には皆が楽しそうに騒いでいる声が聞こえてくる。
嬉しい──
その思いが彼女の心にあった。
「よかった。楽しんでくれて」
呟くと同時に浮かぶ、愛しい顔。
それを隠すかのように、尚香は晴れた星空を見上げた。
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