無双
□きっかけ
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遠呂智のせいで、わしらの世界ともう一つの世界が融合された今、わしは遠呂智の軍に居る。
仲間が敵同士になったやつも居る。そして遠呂智にあがらう奴も居る。
ゆっくりと遠呂智の城の庭を歩きながらそれを考える。
わしは遠呂智の器を見てこちらへ来た。後悔などはし…
「あっれ〜?もしかしてあのおチビちゃん?」
雰囲気をぶち壊すような、陽気な声が後ろから聞こえた。
それも懐かしい声で、振り返ると、ここには居ないはずの少女が居た。
「やっぱりおチビちゃんだ」
「お前より背が高いだろうが!馬鹿め!!」
ここは遠呂智の城の中。彼女は幸村の忍で、遠呂智の武将ではない。
では、何故ここに…?と思っていたら、彼女が小走りでわしの前まで来た。
これは聞く機会だ。わしが口を開こうとした瞬間に、こいつの口が先に開いた。
「会ってない間に、こんなに大きくなるとはねぇ」
「わしだって成長期ぐらいあるわ!!」
聞く言葉ではなく、別の言葉が先に出てしまった。
心の中であっと思ったが、出てしまったものは仕方がない。
だが聞きたいのは背のことではない。なぜお前がここに居るかだ。
「前はこんだけ小さかったもんね」
「そこまで小さくないわ!!」
こいつは喧嘩を売ってるのか?!手を自分の膝の高さにして言うんだぞ!
そして手を組んで頷きながら、「月日の流れは怖いにゃ〜」とかふざけたことを言ってやがる。
「あ、今更だけど久しぶり☆」
「あぁ、久しぶり。って、今更すぎるんじゃぁぁ!!!!」
会ったときに言う言葉だろ?!
Σいかん!!こいつのペースに巻き込まれるところだった。(もう巻き込まれてます)
「見ないうちにノリツッコミに磨きがかかったね」
「だろ。って全然嬉しくねぇんだよ!!!」
わしだって磨きがかかったのに驚くわ!!!
「おーっ」っと目の前で感心されたような拍手は止めて欲しい…
そして、本題からどんどん遠ざかるのを感じた。
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