無双

□§悪戯娘§
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冷たい風が穏やかに吹く夏の夜




どこの部屋も明かりはなく、皆が寝たのだと思わせる静けさ




音は数匹の虫の鳴き声




こんな夜でも暑くて眠れない者が居た…




その者は庭にある池の手前でしゃがみ込み、池に映った自分の顔をジッと見ていた




そして一つのため息…



「こんな暑いのに皆よく寝れるわねι」



ここの姫、尚香は真っ暗になっている部屋を見渡した。



自分は暑くて眠れないのに、ここの将は暑くても寝る事に感心を持ってしまう。



グォォオオォォォ!!



「Σ何!?なんの音?!」



ぎこちない大きな音で一人アタフタと慌てる尚香。



その音は収まる事無く、ある一つの部屋から聞こえてくる。



尚香は不思議と好奇心でその一室に近付いて、音を発てない様に戸を開けた。



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