Junk

□散文・暗U
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イイワケ100%
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忘れてしまえたら いいと思う
これまでのこと 全てを
もういちど やりなおせたら
それでも間違えるだろうけれど
もう少し まともだろうか

正しいものを 探していた
道しるべが欲しかった
とりかえしのつかない方へ
僕は進んでしまうから
進んでしまった気がするから

がんばるのは嫌だった
がんばる人は苦手だった
それでは生きていけないと
言われたそばから逃げだした
カッコ悪いのは自分だった

平穏な毎日が好きだった
何の為か分からないことを
繰り返す意味を忘れる前は
ねぇ 僕は持っていたの?
はじめから なかったの?

人の言葉が僕を責めた
人の言葉が僕を認めた
長い暇を埋めただけの僕を
買い被る声が響いた
あれ? 僕は何だっけ

出来ないことはない と
漫画のセリフを吐いてみた
誰かのそばで笑いながら
どうしようもなく虚ろな僕
ねぇ 薄っぺらい嘘を見抜いて?

限界なんてないよ と
優しい声が僕に言った
自分が頑張らないと と
厳しい声が 励ましてくれた
そうして僕は 途方に暮れた

何をすればいいの?
何処へゆけばいいの?
どうしたら どうすれば
いっそ 角でも生えていれば
全ての理由になるだろうに

いいご身分ね と声がした
何もしたくないと思うのは
眠ってしまえと思うのは
甘えなんだ と分かっていて
意味も分からず終りを願った

はじめの一歩を間違えた
生きてみたいと望んだのに
その瞬間に間違えていた
ねぇ 一つ思うんだ
僕がいない世界は 綺麗だろうか


結局のところ単純なんだろうか
ひねくれてみせても
嘘をつくのは苦手だから
すぐにバレてしまえばいい
僕は 人間になりたかった
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